新規に会社設立を検討される場合に、株式会社にするか、合同会社にするか、多くの方が考えられるテーマかと思います。両者メリット・デメリットはどのようなところでしょうか?相模原・八王子の会社設立・創業融資に強い若手税理士が徹底解説します。
株式会社
メリット | ・知名度が高く、信用度も高い ・資金を調達しやすい ・『代表取締役』という肩書をもてる |
デメリット | ・会社設立の費用が高い ・役員に任期があり、改選時に登記費用がかかる(最長10年) |
会社を経営するにあたって、『信用』は最も大切なこととも言えるでしょう。信用度が高いことで、取引業者の安心を得ることができるとともに、金融機関からの融資も受けやすく、また従業員を雇う上でも利点になってきます。反対に、「会社設立の費用が高い」という点がデメリットとしてあげられます。株式会社設立における登録免許税等の会社設立費用は、合同会社と比較して14万円ほど高くなます。役員の任期も最長10年と決まっていますので、その時に登記し直さなければいけません。
合同会社
メリット | ・会社設立の費用が安い ・利益や権限の配分を自由に決めることができる ・役員の任期がない |
デメリット | ・認知度が低い ・社内で対立が起き、意思決定がとまる可能性がある (利益の配分が自由に決めることができる分、不満が出た際に対立が起きやすい。) ・取締役社長ではなく、「代表社員」という肩書きになる |
合同会社は会社設立コストが安いという点が最大のメリットです。また、出資者自らが役員として働いているため、なにか決定すべきことがあった場合の対応の早さはメリットといえます。その反面、利益の配分が明確に定められていないため、対立も起きやすいといえます。世間からの認知度が低いのもデメリットといえます。就職する側にとって株式会社のほうが安心するという声も多いといえるでしょう。合同会社は会社の規模が大きくなっていくと、それに生じる弊害が多くなることが予想されます。
あなたなら株式会社と合同会社どっち?!
現在のご自身の状況だけでなく、今後の会社の方向性を踏まえた上で検討してくことが、大切になるでしょう。
株式会社の設立に適している方
・現在も個人で事業を営み、さらなる拡大のために、信用力をつける目的で会社設立を考えている
・株式の公開を検討している
・代表取締役という肩書にこだわりたい
・B to B(対法人)のビジネスで、法人の肩書を見られる機会が多い
合同会社の設立に適している方
・会社設立費用は出来るだけ抑えたい
・将来的にも、家族経営で事業を営み続ける予定
・法人化の節税メリットだけ享受できれば良い
・B to C(対顧客)へのビジネスで、法人の肩書を名乗る必要があまりない
(実際の運営は屋号や店名で行う場合、合同会社か株式会社かという問題はほとんど関係なくなります。)
会社をどの形態で設立するかは、今後のビジネスに大きく関わることです。ぜひ一度専門家にご相談ください。